Emilia Romagna
Erioli
エリオーリ
伝統を愛しつつ素晴らしく独創的な感性、ピニョレットの可能性を証明する唯一無二の存在モデナとボローニャの中間に位置する町ヴァルサモッジャ。ゾーンとしてはボローニャでありワインの歴史はあるものの、ランブルスコのエリアと異なりカベルネやメルローといった国際品種が多く、DOCでも9種類のうち6種類が国際品種になっている地域。この土地で1933年より農業、ブドウ栽培を行ってきたエリオーリ。現当主であるジョルジョは音楽や絵画など多彩な才能を持ちながらも、祖父の始めたワイナリーを1989年より引き継ぎ、ワイン造りを行っている。土地の伝統や背景を尊重しつつも、その畑、醸造での徹底したこだわりを持ち、時間を費やして生み出される最高のピニョレット。これほどの造り手と出会えたことに心から感謝し、彼の魅力的なワインをぜひ知っていただきたい、素晴らしい造り手の一人です。
モデナとボローニャの中間に位置する町ヴァルサモッジャ。ゾーンとしてはボローニャでありワインの歴史はあるものの、ランブルスコのエリアと異なりカベルネやメルローといった国際品種が多く、DOCでも9種類のうち6種類が国際品種になっている地域。この土地で1933年より農業、ブドウ栽培を行ってきたエリオーリ。現当主であるジョルジョは音楽や絵画など多彩な才能を持ちながらも、祖父の始めたワイナリーを1989年より引き継ぎ、ワイン造りを行っている。彼の畑はサモッジャ川の右岸、豊かな体積土壌が中心。しかし豊かなだけではなく、粘土質、砂質、砂利などを多様性をもち、複雑に混ざり合った土壌でもある。標高のない平地でありながら、収穫するブドウはどれもしっかりと酸を残している。この酸の高さはやはりブドウ品種のもつ個性、そう語るジョルジョ。「肥沃で栽培が容易だったからこそ、カベルネなど国際品種が多く植えられたが、肥沃で暑いこの時では、みんな酸を失ったマッチョなブドウになってしまうんだ。それでは本当に美味しいワインは造れないだろ?この土地に残った地品種は、みなこの暑さに負けない酸を生まれながらにして持っているのさ。」
栽培については農薬や肥料を使わない独自の栽培方法を貫いてきたジョルジョ。近年ビオディナミ式の栽培方法を取り入れ、土地の自然環境を尊重した栽培を徹底している。さらに銅と硫黄といったボルドー液の使用を減らし、2019年は一部の区画で完全無使用での収穫までたどり着いた。
彼の持つ土地、畑の環境に適したブドウを栽培し、10月を越え素晴らしい完熟を迎えたブドウのみ、選別して収穫。果皮・種子まで完熟した果実を用いたワイン造り。オリとともに長い熟成期間を取り、十分な熟成を経てワインをリリースする。中でもピニョレットについては収穫から6年もの時間をかけてリリースされる特別なワイン。「ピニョレットの偉大さは、長い熟成でしか見られないんだ。本当は10年かけたいのだけれどね、、。」、そう笑うジョルジョ。しかし2013年のピニョレットの迫力は衝撃的でした。あくまでも親しみやすさはありながらも、香りと繊細さ、何よりも熟成香のすばらしさ。彼の言葉には嘘がない、そう信じられる味わい。
彼のピニョレットは地域のDOCを取ることができませんでした。理由はただ一つ、「周囲の生産者が造っているピニョレットと味わいが違いすぎるから。」、周囲の造り手が醸造して1~2年のピニョレットを申請しているところに6年熟成したピニョレットを出したところで、その味わいの違いを今のDOCでは評価してくれない。そのため、ワイン名はグレケット ジェンティーレ(ピニュレットの別名)としてワインをリリース。彼曰く「すべてのワインは自分が好きで、美味しいと思えるものを造るんだ。それがDOCを通らなくても大きな問題じゃない。人と違うことを恥じるのではなく、自分自身が納得したものを造る、表現することの方が楽しいじゃないか?」
土地の伝統や背景を尊重しつつも、その畑、醸造での徹底したこだわりを持ち、時間を費やして生み出される最高のピニョレット。これほどの造り手と出会えたことに心から感謝し、彼の魅力的なワインをぜひ知っていただきたい、素晴らしい造り手の一人です。
Lineup
アリオンサをベースに、忘れ去られてしまった地品種を加えて醸造したスプマンテ。諸々の事情で複数ヴィンテージをブレンドし、瓶内意二次醗酵を行ったロット(2020:70%,2019&2021:30%)。樹上での完熟を待ってから収穫、果皮とともに短時間、醗酵が始まってから圧搾。軽いオリ引きの後、セメントタンクにて24か月、シュール・リー状態で熟成。ボトル詰め前に冷蔵保存していたモストを加えて瓶詰め、瓶内で12カ月の熟成。その後オリ抜きを行い、ノンドサージュにてリリース。
一般的なスプマンテとは明らかに異なる、複雑で豊かな香りと熟成香。うまみの強さ、味の複雑さを持った個性あふれる味わい
1300年代よりボローニャ近郊で栽培されてきた記述のあるブドウ。非常に酸が高く、果皮が厚くタンニンが豊か。収穫後、除梗し果皮とともに醗酵が始まってから圧搾。ステンレスタンクにて24か月の熟成。骨格となる酸と柔らかで豊かな果実、個性的な香りを持つ。
冷涼なヴィンテージ、酸を残しつつも収穫を遅らせることで非常に高い熟度を維持したブドウが収穫できました。アリオンサのもつ厚みのあるタンニンと柔らかくもしっかり主張のある酸。香りと味わいは本当に個性的で、他の白ブドウに感じたことがないオリジナリティある味わい。
グレケット ジェンティーレ バディアヌム 2020年 白 750ml
収穫後、除梗し果皮とともに浸漬。醗酵が始まってから圧搾を行う。様々なサイズの古樽(225L~700L)にて12か月、その後ステンレス、セメントタンクに移し24カ月の熟成。「長期熟成こそピニョレットの本質」その意味を体現できるポテンシャルを持ったワイン。
果実の十分な成熟を待ってから収穫(10月上~)。除梗し、果皮とともに3週間程度セメントタンクにて醗酵。小型の木樽にて24か月、その後700Lの木樽に移し12か月の熟成。
ボトル詰め後約12か月の熟成。果実の香りの強さ、完熟したことが容易に想像できる香りと味わい。
コッリ ボロネーズィとしてもっと古い記述の残るブドウ(1300年~)。栽培が非常に困難で、現在ではほとんど残っていない希少なブドウ。果実の十分な成熟を待ってから収穫(10月下~)。除梗し、果皮とともに30日程度開放式の木樽にて醗酵。その後700Lの木樽に移し24か月の熟成。果実由来の複雑な香りと、甘味を感じるタンニン。一般的な黒ブドウとは異なる質感と飲み心地を持った個性的な味わい