Piemonte
San Fereolo
サン フェレオーロ
「ドルチェットにこれほど愛情と情熱を注いだ造り手は、彼女をおいて他にいるだろうか?」そう言っても決して過言ではない、ドルチェットを最大表現する造り手。ピエモンテ、ドリアーニ北部非常に高いドリアーニらしさと、モンフォルテ顔負けの強烈な石灰質をもつサンフェレオーロの畑。70年を越える樹齢、樹ごとの個性を生かしつつも、樹上にて限界まで成熟させる彼女の栽培哲学。一切妥協のない探求心と柔軟な表現力を持つ造り手。醸造においても追及は変わらず、果皮・種子の持つ要素をすべて引き出したドルチェット。強いエキスとタンニンは、ピエモンテ伝統の大樽にて長い年月をかけて造り上げる。彼女の120%の表現ともいえるドリアーニ、サンフェレオーロにおいては、リリースまでに6~7年もの歳月を費やすという徹底ぶり。こうして生まれる圧倒的な存在感を持ったドルチェット。凄まじい果実の凝縮でありながら、驚くほどの繊細な香り。柔らかさを持ったタンニンと酸ながら、しっかりとワインを支えるに十分なバランス。これほどの質感をもったドルチェットは、他に出会ったことがありません!
一つのブドウ品種への追求、ドルチェットにこれだけの愛情を注ぎ続けた造り手は、サンフェレオーロをおいて他にいるだろうか?ドリアーニの代名詞ともいえるこのブドウを徹底的に磨き上げ、昇華させた結果、唯一無二の個性を表現した。当主であるニコレッタ ボッカは1992年、念願であったピエモンテ、ドリアーニの土地にブドウ畑を手に入れ、栽培、醸造を開始する。畑は大きく分けて標高の高いサンフェレオーロ(500m)、少し下に位置するアウストリ(400-420m)、モンフォルテダルバにほど近い場所ながらも、標高は圧倒的に高く、砂質、シルトを多く含んだ石灰質土壌。この二つの特徴が、ドリアーニの土地らしさ、、、(ネッビオーロではなく、ドルチェットに適していることの裏付け)ともいえる。
ルドルフ シュタイナーの人智学を学んできたニコレッタにとって、畑との関わりは当然の如く自然環境を重視したものであった。90 年代より段階的に有機栽培へと移行し、2000 年代初頭にはビオディナミ式の栽培に完全移行。農薬や化学肥料はもちろん、銅や硫黄ついても極力使用しない栽培を徹底している。また、サンフェレオーロのドルチェットは平均樹齢50 年を越えるものばかり(区画によっては70年位所の場所も少なくない)そして、この樹齢の古いドルチェットは、現在のように量産化、画一化されたクローンではなく、古くよりドリアーニに残るクローン(セレクションマッサールによるもの)であり、プロヴィナージュやピエディ フランコ(自根)のまま残る樹も少なくはないという事実。
リースリングとトラミネルという個性的な組み合わせでありながら、果皮と共に醗酵したリースリングの持つ圧倒的な個性と、トラミネルの濃密さ、個性的でありながら他では決して味わえないすばらしさを見せてくれる。ドルチェットという固定概念を超越した彼女のドルチェット。強烈な個性を持ちながらも、決して特殊ではない純粋さを持った彼女のワイン。果実の個性と魅力を最大現表現した唯一無二のワインといっても過言ではないだろう。
Lineup
リースリングは果皮とともに1週間、野生酵母による醗酵。遅く収穫したトラミネールは直接プレスしたところにリースリングのモストを加える。圧搾後そのまま木樽にて12カ月熟成。瓶内で24カ月以上の熟成期間をとる。リースリングが激減したため、別のワインとしてリリースを考えていたニコレッタ。しかし諸事情のため同じエチケットとしてリリースされることとなりました。猛暑で完熟し、非常に糖度の高いトラミネールの個性が際立ち、強い香りとアロマが熟成により溶け飲んだ味わい。これまでのコステ ディ リアーヴォロとは全く違う個性と表現力。まるで貴腐のような複雑な香りと恍惚感を持った白。
リースリングは果皮とともに1週間、野生酵母による醗酵。遅く収穫したトラミネールは直接プレスし、リースリングのタンクに加え一緒に醗酵を行う。圧搾後そのまま木樽にて6カ月熟成。瓶内で24カ月以上の熟成。アルタランガに植えたリースリング、トラミネールより収穫したブドウ。石灰質、砂質の強い土壌は、今までのビアンコとは大きく印象の異なる、繊細さ、香り、奥行きをもった白。
リースリング "テッラ チェレステ” 2021年 白 750ml
リースリングは果皮とともに1週間のマセレーション。圧搾後1100Lの木樽にて醗酵、途中オリ引きを行い12カ月。ボトル詰め後、瓶内で18カ月以上の熟成。
アルタランガに植えたリースリング、果皮の成熟を待ったため、収穫は10月に入ってから。果皮由来のタンニンと、骨太な酸と骨格を持ちながらも非常に軽やか、香りは非常に繊細、石灰質、砂質を多く含むアルタランガの特徴を、ニコレッタが長年考えてきたリースリング単体での表現した、魅力的な白。
ドルチェットは収穫後、24時間のマセレーション(果皮浸漬)、トラミネールは完熟したものを果皮と共に7日間、それぞれ醗酵が終わってからアッサンブラージュ。ドルチェットの果実的な柔らかさと、トラミネールの強いアロマと香り、個性的でありながらシンプルに楽しめるワイン。2023年は猛暑であったものの、強烈な凝縮は感じないフレッシュで果実的な非常に心地よい味わい。
果皮と共に1週間程度、ステンレスタンクにて醗酵を促す。そのままタンクで12か月、ボトル詰め後6カ月の熟成。サン フェレオーロの畑のドルチェット。木樽を通さずにドルチェットの素顔ともいえる親しみやすさ、飲み心地を意識した、ある意味「ドリアーニらしい」ドルチェット。
果皮と共に1週間程度、ステンレスタンクにて醗酵を促す。そのままタンクで12か月、ボトル詰め後12カ月の熟成。木樽を通さないヴァルディバと、同じ手法で造られたアルタ ランガのドルチェット。サン フェレオーロとは違うドルチェットの繊細さ、軽やかさを表現したワイン。
サンフェレオーロの畑よりやや低い420mの畑。果皮とともに4週間以上、(果帽を沈めた状態で)開放式の大樽にて醗酵。圧搾後、大樽にて24か月、ボトル詰め後60か月熟成。サン フェレオーロと同じ概念で造られるバルベーラ、ドルチェットには表現しえない酸の美しさ、繊細で複雑さを持ったタンニン、余韻の美しさ。ドルチェットにはできなかった、10月中旬以降の遅い収穫によって生まれた尊大な香りと奥行き、これまでのアウストリで間違いなくトップと呼べる素晴らしい味わい。
果皮と共に3週間以上、開放式の木樽にて緩やかに醗酵が始まるのを待つ。圧搾後、大樽にて24か月、ボトル詰め後36か月の熟成。ニコレッタの愛するピエモンテ、古き良きバローロへのオマージュともいえるワイン。2016は非常に安定した緩やかな気候、収穫まで十分に時間を取ることができた年。果実と酸のバランスが良く、長期熟成のポテンシャルを持ったヴィンテージ。
選抜されていない様々なドルチェットのクローンが残るピエディ フランコ(自根)の畑を含む。完熟した果実、開放式の大樽にて40日果帽を沈めた状態で醗酵。
圧搾後大樽にて約2年間の熟成。ボトル詰め後約5年以上。徹底的な時間を費やしリリースされる、唯一無二のドルチェット。2015は6月に猛烈な雹の影響を受けた厳しいヴィンテージその後は天候に恵まれ、素晴らしい完熟と凝縮。熟した果実、果皮の香りからくる妖艶さ。質感の良さを感じる素晴らしい味わい。
選抜されていない様々なドルチェットのクローンが残る、ピエディ フランコ(自根)の畑のみ。良年のみ単独で醸造・ボトル詰めされる特別なドルチェット。収穫後果皮と共に60日(果帽を沈めた状態で)開放式の大樽にて醗酵。大樽にて4年間、ボトル詰め後7年の熟成。特別なヴィンテージしか造られない、希少なドルチェット。もはやこれを飲んで、ドルチェットとは考えもしないんじゃないか?そう感じさせるほどの、素晴らしいピエモンテの赤ワインです。